【問題提起】人を「使い続ける」組織か、人と「続く」組織か

少子高齢化と人口減少が進む日本において、Next2025年問題の本質は、労働力不足そのものではありません。

それは、企業がこれからの時代に、

「人を使い続ける組織であり続けるのか、
 それとも、人とともに続く組織へと変われるのか」

という問いに直面している、という構造的な変化です。

本稿では、2030年、2035年、2040年にかけて、日本社会で何が起きるのか。

そして、なぜそれが企業の人材戦略・組織運営・事業継続に直結するのかを整理します。

これからの15年で、企業を取り巻く“前提条件”はここまで変わる

1. 2030年問題:労働力と成長力の転換点

2030年頃には、日本の人口減少・高齢化がさらに進み、生産年齢人口は大きく低下(※)します。
労働力不足は、単なる採用難にとどまらず、産業全体の競争力低下リスクとして現実のものになります。

(出典:厚生労働省「我が国の生産年齢人口の推移と将来推計})

労働力の大幅な不足 

多くの業種で人手不足が常態化し、事業拡大や新規投資の足かせとなります。

現役世代の介護・家族負担リスクの上昇 

ワーキングケアラーが増え、優秀な人材ほど離職しやすくなる構造が生まれます。

国際競争力への影響 

企業はデジタル化や事業構造の転換を迫られます。

2. 2035年問題:成熟社会の製造・サービス供給の限界

2035年頃になると、労働人口の減少はさらに加速し、供給側の制約がより明確になります。

人口減少と地域衰退 

都市部・地方を問わず事業継続リスクが高まります。

高齢人口の比率上昇 

需要構造が大きく歪みます。

介護需要と医療費の拡大 

企業の人件費・社会保険負担にも影響します。

3. 2040年問題:労働人口の急減と社会保障システムの限界

2040年には、労働人口はさらに減少し、高齢者比率は過去に例のない水準(※)に達します。

(出典:生命保険文化センター「年齢区分別の将来人口推移予測})

労働人口の急減と企業競争力の低下 

キーマン不足はテクノロジーだけでは補えません。

社会保障費の拡大 

経営の前提条件を変えていきます。

4. 本質:人を「使う」企業から、人と「続く」企業へ

Next2025年問題の本質は、「人が足りない」ではなく「人が続かない」ことです。

5. 企業は何から始めるべきか

企業は、次の問いに向き合う必要があります。

● 自社では、介護・家族・健康の話をしてもよい空気があるか 

● 管理職は、人を“管理する存在”になっていないか 

● 「辞めない組織」を、戦略として設計しているか 

【まとめ】私たちの立場

介護は、もはや個人の問題ではなく、企業の持続性そのものと直結するテーマです。

私たちは、Next2025年問題を、単なる将来予測ではなく、「いま、企業が引き受けるべき経営課題」だと考えています。

人を使い続ける会社か。

人とともに続く会社か。

共存共栄、ともに生きる企業へ。

その転換こそが、Next2025年問題に対する、私たちの答えです。