
++ 本日のテーマ ++
~「人生三毛作」~
3月も終盤に差し掛かり、
まもなく新年度という方も多いのではないでしょうか?
新年度となりますと、法改正が実施されるタイミングとなることが多いのですが、今回は法改正のことに絡めて「定年」について考えてみたいと思います。
私たちにとって「定年」というものはある意味あたりまえにあるもののように感じてしまうこともありますが、国によってそのような定めがない国も多々あります。
代表的なところとしては米国。
連邦法の年齢差別禁止法(ADEA/1967年)により、
原則40歳以上の労働者・応募者について、
採用や解雇を含む雇用上の年齢差別が禁止されています
(適用される事業主の規模など、対象や例外の定めもあります)。
この4月から、いわゆる「高年齢者雇用安定法」の改正が実施されます。
簡単に整理しますと、
65歳までの雇用を確保するための措置(定年引上げ・継続雇用制度の導入・定年廃止のいずれか)は、
すでに事業主の義務とされていました。
今回の改正では、これに加えて70歳までの就業機会を確保するための措置が、
事業主の努力義務として新たに設けられます。
(厚生労働省「70歳までの就業機会確保(改正高年齢者雇用安定法)」令和3年4月1日施行)
厚生労働省は改正の趣旨として、
「少子高齢化が急速に進展し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、
働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、
高年齢者が活躍できる環境整備を図ることが必要」としています。
〈定年と平均寿命〉

このお話をさせていただく際に、〈サザエさん〉のお話をさせていただくことがあります。
[サザエさんの時代背景]

戦後すぐの1946年に連載スタート

アポロ11号月面着陸の頃、1969年にアニメ放送スタート
[登場人物の年齢設定]
(出典:フジテレビ「サザエさん」)
[サザエさん×平均寿命×定年年齢]

このサザエさん一家の大黒柱・波平さんは、フジテレビの公式設定で54歳です。
当時の日本では、JILPTの研究が「1970年頃にあっては、制度として55歳の定年制が一般的であり」と述べるとおり、
いまより早い定年年齢が広くみられました
(同研究によれば、1968年に定年を55歳以下と定めていた企業は63.5%)。
ただし、波平さん自身の勤務先の定年が何歳かは公式に示されていません。
そして、厚生労働省「平均余命の年次推移」をみると、
原作の連載が始まった翌年・1947年(昭和22年)の平均寿命は、男性50.06年・女性53.96年。
一方、アニメ放送が始まった翌年・1970年(昭和45年)には、男性69.31年・女性74.66年まで伸びています。
『サザエさん』の歴史そのものが、日本人の平均寿命が大きく伸びた時代をまたいでいるともいえます。
そう考えますと、〈70歳定年〉もまだまだ道半ばなのではないでしょうか?
〈人生100年時代〉

まさに「人生三毛作」が必要な時代なのかもしれません。
幸せな人生を生ききるためにも、
●仕事を手放さないための準備をしておく
●自分自身に価値をつけていく努力を欠かさない
「個」の力をしっかりと蓄えていく。
その準備が二毛作・三毛作に活きてくるのではないでしょうか?




