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介護はじめの一歩#2025年問題#2040年問題#介護人材不足

いま起きている「2025年問題」とは? ― そして2040年問題へ

更新 2026-06-17けあとの遭遇®プロジェクト8分で読める

​意外と説明できない「2025年問題」とは?​

ニュースなどでもたびたび取り上げられてきた​「2025年問題」​

​高齢化にまつわる問題​という認識を持っている方は多いかもしれませんが、そもそもなぜ問題なのか?と聞かれるとはっきりと答えられない、という方もいらっしゃるかもしれません。

そして​2025年は、すでに到来しました​。団塊の世代が全員75歳以上となり、いま私たちはその只中にいます。

今回は、「これから起きること」ではなく「いま起きていること」として、​「2025年問題」​とはそもそも何だったのか、そして​その先に控える「2040年問題」​までを、​できるだけ簡単に​整理してみたいと思います。

目 次

  • ​【問い】​「2025年」に、いったい何が起きたのでしょうか?
  • ​【問い】​団塊の世代が75歳以上になるのが​なぜ問題​なのでしょうか?
  • ​【問い】​介護が必要になっても、​国の制度があるから大丈夫​なのではないでしょうか?
  • ​【問い】​いざというときに国の制度に頼れず、サービスを利用しようとしても人手不足で利用できないということが起こるかもしれないということでしょうか?

問い)「2025年」に、いったい​何が起きた​のでしょうか?

年号で問題と騒がれたものとして​「2000年問題」​を思い出される方もいらっしゃるかもしれません。

あのときは、​西暦が19xx年から2000年に切り替わるとき​に、コンピューターでは下2桁(xxの部分)で処理していたものが多く残っていたため、​2000年に切り替わった瞬間に1900年と誤った処理をしてしまう恐れがあった​というものでした。

​「2025年問題」​は、一言で言えば、​〈団塊の世代(1947〜49年生まれ)が、2025年に全員75歳以上の後期高齢者となった〉​ということです。

人口構造は、大きな変化が起きない限り見通しが立つものです。ですからこれは​「2025年」という一瞬の問題​ではありません。すでに到来し、そして​この先も続いていく​という性質のものなのです。

問い)団塊の世代が75歳以上になるのが​なぜ問題​なのでしょうか?

これは、高齢者の方々が​なんらかの介護が必要となる​節目の年齢が​75歳前後​だからです。

統計を紹介させていただきますと、​75歳未満の方​​75歳以上の方​で、なんらかの介護が必要となった方(=要介護・要支援の認定を受けた方)が​8倍に跳ね上がる​というデータがあります。

その要因としては、​いわゆる健康寿命と平均寿命の差​があげられます。

男性・女性で若干の差はありますが、​75歳前後の年齢で健康寿命が到来し、その後平均寿命をまっとうされるまで約10年間の期間​があり、この期間は​なんらかの介護が必要​だといわれています。

問い)介護が必要になっても、国の制度があるから大丈夫なのではないでしょうか?

​そのとおりです!​とお伝えしたいのはやまやまなのですが、実はその制度は大きく変わってきており、このままでは​利用したくても利用できない事態が起きてしまう恐れ​がでてきているのです。

超高齢化の進展に伴い、​社会保障費​は今後​医療・介護・年金​の分野を中心に​大幅な増加​が見込まれています。

そして介護における国の制度というのは、いわゆる​介護保険制度という制度​です。これは、元々の狙いである​「介護は家族で行うもの」​から​「介護は社会で担うもの」​という流れが再度​「介護は家族で行うもの」​に戻りかねない状況にあるのです。

ポイントだけお伝えしますと、

  • ​社会保障費の増大(医療・介護・年金)が国の財政圧迫を拡大させていくこと​
  • ​介護は原則として「在宅」(≒家族や近隣の方)で行う流れがあること​
  • ​「介護を社会で担うもの」として導入された介護保険制度の利用範囲が狭められていること​

という状況にありますので、このままでは介護を抱えたときに、​ご本人やご家族が十分な支援が受けられないという事態が起きかねない​のです。

しかも、社会保障費を抑えるために、​介護保険制度は次々に変更​されてきています。

  • ​自己負担の割合の上昇​
  • ​サービスを利用できる対象者の縮小​
  • ​介護保険でまかなわれるサービス内容や利用料の範囲​

これらは​介護サービスを利用する利用者の方向けの変更​で、​介護サービスを提供する介護事業者向けの変更​も相次いで行われてきました。

その最も大きな影響のひとつとして、

  • ​介護報酬の改定​

があげられます。

​従来と同じサービスを提供​していても、その​対価として支払われる報酬​が法改正の度にほぼ一貫して​切り下げられてきた​という経緯があります。

もちろん​当初はサービス提供者を増やしていくという目的​があったこともありますが、サービスを提供するために​確保すべき人員や資格要件等も定められている​中で、​報酬の切り下げ​​介護事業者にとっては大きな影響を与えるもののひとつ​です。

つまり、介護保険制度における​介護事業所の〈売上高〉​は法律上​上限が決まっている​とともに、そこに​必要な〈経費〉​​下限が決まっている​、ということになります。

そのため、​可能な限り施設の稼働を上げなければならない​一方で、​働く方々への報酬を上げることが難しい構造​になっているのです。

そのような状況が​「介護の仕事は大変な割に給与が低い」​というイメージにもつながっている一因にもなっています。

そのような介護職のイメージも重なり、​介護人材の確保は非常に困難​となっており、高齢者の増加に伴う​介護ニーズの上昇​ともあいまって、​介護人材不足が深刻化​しています。厚生労働省の推計では、​2025年度に必要な介護職員は約243万人​(2019年度比で約32万人増)とされ、その確保が大きな課題となっています。

そのような状況を解決するために、

  • ​外国人労働者の活用​
  • ​女性・シニア労働者の活用​
  • ​介護ロボットやICT機器の活用​

といった取り組みがなされており、様々な企業が介護領域でのサービス開発を進めているという状況です。

問い)いざというときに「人手不足」でサービスを利用できないということが起こるかもしれないということでしょうか?

​その可能性がある​、と言わざるを得ません。

特に​介護保険制度はいまも改定についての議論​がなされています。

介護保険制度はおおむね​3年に1度大きな改​正が行われるのですが、直近の議論においても、

  • ​自己負担の割合の上昇​
  • ​サービスを利用できる対象者の縮小​
  • ​介護保険でまかなわれるサービス内容や利用料の範囲​

という先ほどの内容も含んだものが案としてあがっておりました。

このまま私たちが​「2025年問題」​、そしてそこにまつわる​介護の問題​についてみて見ぬふりをしてしまっていると、​いざという時に自分たちの身を守ることができない状況になってしまっているかもしれない​のです。

そのような事態が現実となり、頼りたくとも制度が利用できなかったり、利用できる介護サービスに空きがなかったりしたとき、​「介護は家族が行うもの」​となってしまい、働き盛りの世代が自ら介護をせざるを得ず、​働きたくても働けない状況になってしまうかも​しれません。

そうなると、​介護されるご家族はいわゆる介護離職​をしてしまうことになり、​職場は仲間を失い​​企業も人手不足​でまわらなくなってしまう。

そして、​国も税収が確保できなくなり​、より一層​社会保障費の削減​をせざるを得ず・・・という​負のスパイラルに陥ってしまう​という可能性もあるのです。

そのような未来はだれにとっても望むものではありません。

まずはひとりひとりが​「2025年問題」​​他人事​にしてしまうのではなく、いま自分自身に何ができるのか?という​ジブンゴト​として考えてほしい、​アンテナを立てて情報収集やコミュニケーションをとっていくことを始めてほしい​、と考えています。


2025年は通過点 ―― 次に控える「2040年問題」

そして忘れてはならないのが、​2025年はゴールではなく通過点​だということです。

次の節目が​「2040年問題」​です。今度は団塊ジュニア世代が高齢期に入り、​高齢者人口は2043年に約3,953万人でピーク​を迎えると推計されています。介護需要はさらに高まり、​2040年度には約280万人の介護職員が必要​とされ、人材確保はいっそう大きな課題となります。

「2025年を乗り越えれば終わり」ではなく、​その先も見据えて、いまから備えていく​。そんな視点がますます大切になっています。

まとめ

​「2025年問題」​とは、​団塊の世代が75歳以上になっていく過程​で起きる

  • ​なんらかの介護が必要になる方々が大幅に増加すること​
  • ​社会保障費(医療・介護・年金)が大幅に増加すること​
  • ​介護を担ってくださる介護人材の方々が大幅に足りなくなってしまうこと​

その結果として、​「介護を家族でせざるを得なくなってしまう」ということ​だとお伝えさせていただきました。

そして​「2025年問題」​は2025年という節目を指す言葉にすぎず、​その後も状況は続き、むしろ深刻さを増していく​ものなのです。

​「介護」は誰にでも起こり得るもの​です。

そしてそれが​いつ起こるかはわかりません​

突然の場合にも​パニック​になることなく、そして​前兆があるならば早めに手を打っていく​

ひとりひとりの心掛けが​「2025年問題」という大きな問題を解決していく礎​となっていく。

私たちはそう信じています。

「介護」のすそ野を広げる。

  まずは​関心を持つこと​から始まっていく。

  本記事の内容が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。


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