ふくらはぎは第二の心臓
食べることは生きること

コロナ禍で、外出の機会が減り歩く機会も減ったために「第二の心臓」の活躍の機会が減ってしまったり、人と一緒に話をしながら食事をする機会も減ったことにより、食べることが以前よりも楽しくなくなってしまった、という方もいらっしゃるかもしれません。

特に高齢の方にとっては、歩くことと食べることは健康を維持するためにはとても重要な要素であり、なかなか会えなくなってしまったこととも相まって、不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんな方のために「介護」の兆しに早めに気づき、手を打つためのひとつの方法についてご紹介させていただきます。

目 次

1)介護は予防できるのでしょうか?
2)「フレイル」の兆候をどうやってつかむ?
3)コロナ禍だからこそ第三者の力を借りる


1)介護は予防できるのでしょうか?

突然始まる「介護」ではありますが、予防できるならば予防したいと思いませんか?

「介護」が必要になる要因は次の通りといわれており、中には生活習慣病と密接な関係のある疾病が原因となっていることもありますので、健康管理が予防につながることもあります。

「フレイル」という言葉をお聞きになったことがありますでしょうか?
ひとことで言ってしまえば、健康と介護状態の《あいだ》ということになります。

(出典:公益社団法人東京都医師会資料より引用

先ほどの「介護」が必要になるきっかけとして、気づいた時に始まる代表である認知症や高齢による衰弱などは、この「フレイル」状態の時に早めに気づくことで悪化を遅らせたり、回復させることができることがあります。

そのため、「フレイル」の兆候を早めにつかむことがとても大切なのです。

2)フレイルの兆候をどうやってつかむ?

普段から親と話をしていたり、会ったりしていたら何か変化があった時には気づくことができるかもしれません。

もし気が付いたとしても、それを言いにくくなってしまったり、言ったとしても受け入れてくれなかったりということもあるかもしれません。

そうなると、生活に支障が出るまで何も手を打つことができなくなってしまうこともあるかもしれません。

ちなみに先ほどの東京都医師会ではこんなチェックリストを配布しています。

(出典:公益社団法人東京都医師会資料より引用

自分でチェックしてもらう、というのも一つの方法としてとても大切な方法でもありますが、《強制力》という意味では少し弱くなってしまうことは否めません。

3)コロナ禍だからこそ第三者の力を借りる

そんな時には、第三者の方の力、特に「センセイ」の力を借りてみるというのをおススメしています。

老いも若きも定期的に行くことが推奨される「歯科検診」です。

「オーラルフレイル」という口の機能の衰えは身体の機能の衰えと連動していると言われています。

そのため、おくちの中の衰えを定期的な健診でチェックしておくことで、早めに手を打つことができるとともに、《センセイ》の言葉(権威効果)ということで真剣に聴いてくれる方も多くなる傾向も期待できます。

(出典:神奈川県歯科医師会

<食・歯科口腔から見たフレイル化>

(出典:日本歯科医師会)

かみ合わせが悪くなったり、飲み込みがうまくできなくなってくると徐々に食べられるものが限られてしまうことで、低栄養などもあいまって身体の「フレイル」も進んでいってしまう恐れが高まってくるとも言われています。

だからこそ、健康のバロメーターとして歯科検診で「フレイル」の兆候を見つけてもらえるように親と話しておく、ということは自らの身を守るという意味でもとても大切であるとともに、なかなか会えない今の時期でもできる事のひとつなのではないでしょうか。


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