小説家や役者、そして歌手
これらに共通するものはなんでしょうか?
私は「声」なのではないか?と思う出来事があり、
久しぶりに筆(ではありませんが)を取らせていただきました。
ただ、その「声」の主は誰なのか?
ひとつは、本人自身の「声」
もうひとつは、誰かの「声」
前者は本人の内(なか)から発せられる声でもって、
世の中に問いかける、呼びかける『発信』の声。
後者は誰かの内(なか)から発せられた声によって、
呼び起こされた『共鳴』の声。

そのようなふたつの「声」がある。
もっとシンプルに表現するならば、
前者は「自己主張」、後者は「代弁者」。
こんなことを考えるきっかけとなったのが、
歌手であり、この度俳優デビューをされた樋口了一さんでした。
樋口さんは、現在大河ドラマや紅白歌合戦の司会なども務められた大泉洋さんなどが出演されていた「水曜どうでしょう」のテーマソング『1/6の夢旅人』を手掛けられ、2009年には『手紙』という楽曲で日本レコード大賞の優秀作品賞にも輝かれました。
その後、2012年には自らがパーキンソン病となったことを公表され、先日公開されたパーキンソン病にかかったビジネスマンの方を描いた『いまダンスをするのは誰だ?』の主演をされています。
樋口さんはパーキンソン病の当事者でもありますが、
この映画の製作のきっかけとなった方はパーキンソン病の当事者となったビジネスマンの〈松野さん〉という方でした。
樋口さんがこの役を演じるにあたって、
〈松野さん〉という存在を自分自身に”憑依”させてどう演じるかを考えた、と仰っていました。
そして、これは曲づくりの時と同じだったとも仰っていました。
冒頭の話に戻しますと、
樋口さんは後者の『共鳴』した声を届ける「代弁者」だということ。
そのような樋口さんが主演を務めていらっしゃる映画『いまダンスをするのは誰だ?』が2023年10月7日から東京新宿を皮切りに公開がスタートしました。
・パーキンソン病
・樋口了一さん
・代弁者の声
どんな理由でも構いませんので、「声」に耳を傾けてみませんか?
最後に、樋口了一さんが日本レコード大賞で優秀作品賞を受賞した『手紙〜親愛なる子供たちへ〜』で締めくくらせていただければと思います。
この歌は、〈介護の歌〉とも表現される方がいらっしゃるように、「当事者の声」を感じ取らせてくれる歌のひとつなのではないでしょうか?
最後までお読みいただき有り難うございました。
新しいカタチの介護研修
~「隠れ介護」をしない・させない!けあとの遭遇®ワークショップ~
